『永遠』








「ヒカル…私は此処に居ます。どうか気付いて下さい。」



そう言って彷徨う佐為の高貴な魂…

ぽっと灯る蝋燭の輝きの様な優しいさが、表情を曇らせてヒカルを探していた。

でも霊感を失ったヒカルにはもう佐為の姿を見る事は出来なかった。

どちらも大切な片翼。

ヒカルには佐為の夢が…

佐為にはヒカルの大らかさが必要としあって、繋がっていた関係



でもそんな二人を刻(とき)が許さず、零れ落ちる砂時計が全て下に落ち尽し、

孤独な時間がまた廻っていた。

「佐為…でも俺はお前にきっと会える。

囲碁が俺達の出会いが幻でない事を教えてくれているから…。

だから待っていてくれ。俺がお前に追いつくその時まで…。」



一度は止まった時を動かしたのはヒカルの強さ。

棋力ではなく、ただ純粋に未来を信じ、佐為の笑顔を見る為に。

別れは突然であったけれど、だからこそ終わりではないとヒカルは前だけを見詰める。

「私ももう一度貴方に会いにいきます。それまでは上座に座って気長に待ちます。

だから探しに来て下さい。私がヒカルを見つけたように…」



天で佐為が挟む碁石は白石。

ヒカルがタイトル戦で挟んでいるのは黒石。

離れていても二人の対局は続いていた。



いつか笑顔で再びめぐり合うために…



カーテンから差し込む光…

窓を開けると、そこにはほんの少しだけ秋の風が吹く。

それに揺らされる室内のカレンダー。

それが今日は9月20日と伝えていた。




一昨年はアキヒカ。

去年はアキヒカ子。

今年は佐為&ヒカル。

とにもかくにも進藤ヒカルくん誕生祭には、

何があっても参加です(笑)




進藤ヒカル生誕祭 10 
管理人 大津 拓己様
2014年9月20日
進藤ヒカル君を祝う集いです☆
当サイトも参加しました☆
10月31日にて終了